2013.01.21 UPDATE

過大支払利子税制ってなんだろう?

グループ会社間の利子を利用した租税回避への対応策として過大支払利子の損金算入に上限を設けています。その新たな改正は平成25 年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。

グループ企業間における日本での支払利子を過大に計上することで日本から海外への所得移転を防ぐことが目的です。多国籍企業グループはグループ会社間の利子を利用することで節税しているケースが多いことに着目した改正です。

本来あるべき利子よりも多額の利子を海外に支払うことで日本にある子会社の所得を意図的に圧縮し、税率の低い海外の所得に移転させることを防ぐため、海外に支払う利子のうち損金算入できる額に上限を設定することになります。

適用除外基準として支払利子1000万円以下は対象外、また国内グループ企業間の利子も実質的には対象外となるため外資系企業の子会社がターゲットになります。

1)純支払利子等の額>調整所得金額の50%の場合
⇒超過金額損金算入不可

2)対象となる会社
その法人との間に直接・間接の持分割合50%以上の関係にある者及び実質支配・被支配関係にある者並びにこれらの者による債務保証を受けた第三者等

3)純支払利子等額
イ 支払利子等の額の合計額からこれに対応するものとして計算した受取利子等の額を控除した残額

※支払利子等の額とは

(イ) 利子、利子に準ずるもの(リース取引に係る利息相当額を含む)及び関連者保証による借入れに伴う保証料等

(ロ) 支払利子等には借入れと貸付けの対応関係が明らかな債券現先取引等に係る支払利子等は含まれない

(ハ) 支払利子等にはその関連者に対する支払利子等でその支払を受ける関連者において我が国の法人税の課税所得に算入されるもの等は含まれない

※受取利子等の額とは

(イ) 利子及び利子に準ずるもの(リース取引に係る利息相当額を含む)

(ロ) 関連者純支払利子等の額の計算において関連者支払利子等の額の合計額に対応するものとして控除される受取利子等の額は、総受取利子等の額から上記イ(ロ)の債券現先取引等に係る支払利子等に相当する金額を控除した残額のうち関連者支払利子等の額の合計額が総支払利子等の額(上記イ(ロ)の債券現先取引等に
係る支払利子等に相当する金額を除きます。)に占める割合に応じた金額とする

(ハ) その法人が関連者である居住者、内国法人又は国内に恒久的施設を有する非居住者若しくは外国法人から受ける利子等(以下「国内関連者受取利子等」といいます。)の額は、原則として上記(ロ)の総受取利子等の額に含まれないものとします。ただし、これらの関連者が非関連者又は国内に恒久的施設を有しない非居住者若しくは外国法人から利子等の支払を受ける場合には、その金額は、国内関連者受取利子等の額を限度として、上記(ロ)の総受取利子等の額に含まれる

4)調整所得金額
当期所得金額+関連者純支払利子等+減価償却費等+受取配当等益金不算入額等+-貸倒損失等特別損益

5)繰越損金不算入額

当期の関連者純支払利子等の額が調整所得金額の50%に満たない場合で
かつ前7年以内に開始した事業年度に本制度の適用により損金不算入とされた金額がある場合
⇒純支払利子等額と調整所得金額の50%に相当する金額との差額を限度として当期に損金算入可能

6)適用除外基準
次のいずれかに該当する場合には本制度を適用しない

イ その事業年度における関連者純支払利子等の額が1千万円以下であること

ロ その事業年度における関連者支払利子等の額の合計額が総支払利子等の額の50%以下であること

なお、上記ロの総支払利子等の額には、関連者に対する支払利子等でその支払を受ける関連者において我が国の法人税の課税所得に算入されるもの等は、含まれないものとする

7)連結納税における本制度の適用
連結納税における本制度は連結グループを一体として適用する

8)他の制度との関係

イ 本制度と過少資本税制との適用関係
本制度と過少資本税制の双方が適用となる場合には、その計算された損金不算入額のうちいずれか多い金額を当期の損金不算入額とする

ロ 本制度と外国子会社合算税制との適用関係
内国法人が関連者である外国子会社等に対して支払った利子等につき外国子会社合算税制と本制度の双方が適用となる場合には、本制度による損金不算入額(その外国子会社等に対する支払利子等に係る部分に限る)から外国子会社合算税制による合算所得(その外国子会社等に係るものに限る)に相当する金額を控除する等の調整を行うものとする

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